確率分布の再生性とは何か【確率論,和の分布】

確率分布の再生性とは,ある確率分布に従う確率変数X1とX2があったとき,その和Y:=X1+X2もまた元の確率分布に従う性質のことです.

確率分布の再生性

X_1, X_2を,それぞれ確率分布F_{X_1},F_{X_2}\in {\mathcal F}に従う確率変数であるとする.このX_1, X_2の和Y:=X_1+X_2が従う確率分布F_{Y}も,元の確率分布と同じ確率分布族{\mathcal F}に含まれるとき,この分布族は再生性(reproductive property)を持つ,という.□

例えば,2つの確率変数X_1, X_2がそれぞれ{\rm Norm}(\mu_1,\sigma_1^2){\rm Norm}(\mu_1,\sigma_1^2)なる正規分布(normal distribution)に従うとき,2つの確率変数の和Y:= X_1 + X_2{\rm Norm}(\mu_1+\mu_2,\sigma_1^2+\sigma_2^2)なる正規分布に従う.この事実を指して,「正規分布は再生性を持つ」という.

逆に,2つ確率変数の和が計算できるとしても,その分布族が再生性を持たない場合もある.例えば,指数分布{\rm Exp(\lambda)}に従う2つの確率変数X_1, X_2の和Y:= X_1 + X_2は,{\rm Erlang(2,\lambda)}なるアーラン分布に従う.すなわち,和の分布が元の確率変数が従う分布とは異なるため,指数分布は再生性を持たない,といえる.

関連ページ:
2つの確率変数の和の分布の求め方 は こちら

正規分布(ガウス分布)の再生性の証明 は こちら

アーラン分布の再生性の証明 は こちら

ガンマ分布の再生性の証明 は こちら

ポアソン分布の再生性の証明 は こちら

指数分布の和の分布がアーラン分布となることの証明 は こちら

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