一階常微分方程式の解き方と例題:変数分離形・一般解と特殊解

 
一階常微分方程式(変数分離形)の解き方を説明し,例題について一般解と特殊解を求めます.

一階常微分方程式(変数分離形)とは

以下の一階常微分方程式の形式は変数分離形と呼ばれる.

(1)   \begin{equation*} \frac{dy}{dt} = f(t)g(y) \end{equation*}

一階常微分方程式(変数分離形)の解法

g(y)=0のとき,与式は

(2)   \begin{eqnarray*} \frac{dy}{dt} &=& 0 \\ \therefore \int \frac{dy}{dt} dt&=& C_0 \\ y(t) &=& C_0 \end{eqnarray*}

となる.ただしC_0は積分定数である.

g(y)\not=0のとき,

(3)   \begin{eqnarray*} \frac{dy}{dt} &=& f(t)g(y) \\ \frac{1}{g(y)}\frac{dy}{dt} &=& f(t) \\ \frac{1}{g(y)} dy &=& f(t) dt \end{eqnarray*}

したがって

(4)   \begin{equation*} \int \frac{1}{g(y)} dy &=& \int f(t) dt + C_1. \end{equation*}

実際上は,上の積分(4)を実行し,yについて解く.その結果,不定定数C_1を含んだtの関数族

(5)   \begin{equation*} y=y(t\; ; C_1) \end{equation*}

が得られる.これを,当の微分方程式の一般解という.

さらに,初期条件として,tyの具体的な値の組(t_0,y_0)が与えられたとき,

(6)   \begin{equation*} y_0=y(t_0) \end{equation*}

を満たすようにC_1の値を決めて得られるtの関数を,初期条件(t_0,y_0)の下での特殊解という.

一階常微分方程式(変数分離形)の例題

例題(一階常微分方程式(変数分離形))

(1)一般解

(1)変数分離形の一階常微分方程式

(7)   \begin{equation*} \frac{dy}{dt} = \frac{y+1}{t+1} \end{equation*}

の一般解を求める.

(2)特殊解

(1)で求めた一般解に対し,

(8)   \begin{equation*} y(1)=2 \end{equation*}

なる初期条件を満たす特解を求める.

例題解答(一階常微分方程式(変数分離形))

(1)一般解

(9)   \begin{eqnarray*} \frac{dy}{dt} &=& \frac{y+1}{t+1}\\ \frac{1}{y+1}dy &=& \frac{1}{t+1}dt\\ \int \frac{1}{y+1}dy &=& \int \frac{1}{t+1}dt + C_1\\ \ln{(y+1)} &=& \ln{(t+1)} + C_1\\ \ln{(y+1)} &=& \ln{(t+1)} + C_1\ln e\\ \ln{(y+1)} &=& \ln{(t+1)} + \ln e^{C_1}\\ \ln{(y+1)} &=& \ln{C(t+1)} \quad (C:=e^{C_1})\\ y+1 &=& C(t+1) \\ y &=& C(t+1)-1 \end{eqnarray*}

よって,与式の一般解は

(10)   \begin{equation*} y = C(t+1)-1 \end{equation*}

(2)特殊解

一般解(10)に初期条件(8)を代入すると

(11)   \begin{eqnarray*} 2 &=& C(1+1)-1 \\ 2C &=& 3 \\ C &=& \frac32 \end{eqnarray*}

を得る.これを再び(10)式に代入することにより,条件(8)の下での特殊解

(12)   \begin{equation*} y = \frac32 t + \frac12 \end{equation*}

を得る.

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