ポアソン分布の確率質量関数から,ポアソン確率変数の期待値(平均) E[X],分散 V[X],標準偏差 √V[X] を計算する方法を示します.一般に,離散確率変数の期待値は,確率質量関数とその引数の積の総和として定義されます.
また,統計学における標本平均・標本分散・標本標準偏差の定義式も示します.こちらは「確率論における期待値・分散・標準偏差」とは関連しつつも区別される概念であり,定義式も異なります.
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ポアソン分布の期待値・分散・標準偏差
ポアソン分布(Poisson distribution)の確率質量関数(probability mass function; PMF)
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が与えられたとき,その期待値(expected value),分散(variance),標準偏差(standard deviation)は,それぞれ
(2)
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となる.□
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ポアソン分布の期待値の計算・求め方
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ポアソン分布の分散と標準偏差の計算・求め方
(6)
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である.また(5)式より
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である.これらを(6)式に代入すれば,ポアソン分布の分散
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を得る.
また,標準偏差は分散の正平方根なので
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となる.
標本平均,標本分散,標本標準偏差【統計学】
「統計学における標本平均・標本分散・標本標準偏差」は,「確率論における期待値・分散・標準偏差」と関連しつつも区別される概念であり,定義式も異なる.
標本平均,標本分散,標本標準偏差の定義式は,母集団が従う分布に依存しない.
統計学において,ある母集団から採られた 標本(sample) として
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がなる 個のデータが与えられたとき,そのデータの 標本平均(sample mean) ,標本分散(sample variance) ,標本標準偏差(sample standard deviation) は,それぞれ
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で定義される.
なお,これら標本平均・標本分散はそれぞれ,母集団の母平均・母分散の推定値(estimate)となる.
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