指数分布の確率密度関数から,指数確率変数の期待値(平均) E[X],分散 V[X],標準偏差 √V[X],および指数分布の累積分布関数FX(x) を計算する方法を示します.一般に,連続確率変数の期待値は,確率密度関数とその引数の積を積分することにより得られます.
また,統計学における標本平均・標本分散・標本標準偏差の定義式も示します.こちらは「確率論における期待値・分散・標準偏差」とは関連しつつも区別される概念であり,定義式も異なります.
【スマホでの数式表示について】
指数分布の期待値・分散・標準偏差・累積分布関数
指数分布(exponential distribution)の確率密度関数(probability distribution function; PDF)
(1)
が与えられたとき,その期待値(expected value),分散(variance),標準偏差(standard deviation),および累積分布関数(cumulative distribution function; CDF)は,それぞれ以下のようになる.
(2)
分散:
(3)
標準偏差:
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累積分布関数:
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指数分布の期待値の計算・求め方
指数分布の期待値は次の計算で求めることができる.
(6)
指数分布の分散と標準偏差の計算・求め方
指数分布の分散は次の計算で求めることができる.
(7)
標準偏差は分散の正平方根なので
(8)
となる.
指数分布の累積分布関数の計算・求め方
指数分布の累積分布関数は次の計算で求めることができる.
(9)
標本平均,標本分散,標本標準偏差【統計学】
「統計学における標本平均・標本分散・標本標準偏差」は,「確率論における期待値・分散・標準偏差」と関連しつつも区別される概念であり,定義式も異なる.
標本平均,標本分散,標本標準偏差の定義式は,母集団が従う分布に依存しない.
統計学において,ある母集団から採られた 標本(sample) として
(10)
がなる 個のデータが与えられたとき,そのデータの 標本平均(sample mean) ,標本分散(sample variance) ,標本標準偏差(sample standard deviation) は,それぞれ
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(12)
(13)
で定義される.
なお,これら標本平均・標本分散はそれぞれ,母集団の母平均・母分散の推定値(estimate)となる.
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