ベクトルと関数の線形従属・線形独立の定義と意味

ベクトルと関数の線形従属・線形独立(1次従属・1次独立)の,定義と意味を説明します.

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ベクトルの線形従属・線形独立(1次従属・1次独立)の定義

2つのベクトルの線形従属および線形独立とは,以下のように定義される概念である.

(定義 1-1 )ベクトルの線形従属と線形独立:2つのベクトルに対して
2つのベクトル {\bf a}, {\bf b} について,c\not=0 なる c をある定数として

(1)   \begin{equation*} {\bf b}=c {\bf a} \end{equation*}

が成り立つとき,ベクトル {\bf a}{\bf b}線形従属(linearly dependent)または1次従属であるという.

また,ベクトル {\bf a}{\bf b} が線形従属でないとき,すなわち,c\not=0 なる 任意の定数 c に対して

(2)   \begin{equation*} {\bf b}\not=c {\bf a} \end{equation*}

であるとき,ベクトル {\bf a}{\bf b}線形独立(linearly independent)または1次独立であるという.

さらに一般の場合として, n 個のベクトルの線形従属および線形独立は,以下のように定義される.

(定義 1-2 )ベクトルの線形従属と線形独立:n 個のベクトルに対して
n 個のベクトル {\bf x}_1, ..., {\bf x}_n について,(c_1,...,c_n) \not=(0,...,0) なる c_1,...,c_n をある定数として

(3)   \begin{equation*} c_1{\bf x}_1 + ...+ c_n {\bf x}_n = {\bf 0} \end{equation*}

が成り立つとき,これらのベクトル {\bf x}_1, ..., {\bf x}_n は,互いに線形従属(linearly dependent)または1次従属であるという.

また,ベクトル {\bf x}_1, ..., {\bf x}_n が線形従属でないとき,すなわち,(c_1,...,c_n) \not=(0,...,0) なる任意の定数 c_1,...,c_n に対して

(4)   \begin{equation*} c_1{\bf x}_1 + ...+ c_n {\bf x}_n \not= {\bf 0} \end{equation*}

であるとき,これらのベクトル {\bf x}_1, ..., {\bf x}_n は,互いに線形独立(linearly independent)または1次独立であるという.

n 個のベクトルに対する定義 1-2 において n=2 とし, c:=-c_1/c_2{\bf a}:={\bf x}_1{\bf b}:={\bf x}_2 などとすれば,これは定義 1-1 に帰着する.

関数の線形従属・線形独立(1次従属・1次独立)の定義

2つの関数の線形従属および線形独立とは,以下のように定義される概念である.

(定義 2-1 )関数の線形従属と線形独立:2つの関数に対して
2つの関数 y_1(x), y_2(x) について,c\not=0 なる c をある定数として

(5)   \begin{equation*} y_2(x)=c y_1(x) \end{equation*}

が成り立つとき,関数 y_1(x)y_2(x)線形従属(linearly dependent)あるいは1次従属であるという.

また,関数 y_1(x)y_2(x) が線形従属でないとき,すなわち,c\not=0 なる 任意の定数 c に対して

(6)   \begin{equation*} y_2(x)\not=c y_1(x) \end{equation*}

であるとき,関数 y_1(x)y_2(x)線形独立(linearly independent)あるいは1次独立であるという.

さらに一般の場合として, n 個の関数の線形従属および線形独立は,以下のように定義される.

(定義 2-2 )関数の線形従属と線形独立:n 個の関数に対して
n 個の関数 y_1(x), ..., y_n(x) について,(c_1,...,c_n) \not=(0,...,0) なる c_1,...,c_n をある定数として

(7)   \begin{equation*} c_1 y_1(x) + ...+ c_n y_n(x) = 0 \end{equation*}

が成り立つとき,これらのベクトル {\bf x}_1, ..., {\bf x}_n は,互いに線形従属(linearly dependent)または1次従属であるという.

また,関数 y_1(x), ..., y_n(x) が線形従属でないとき,すなわち,(c_1,...,c_n) \not=(0,...,0) なる任意の定数 c_1,...,c_n に対して

(8)   \begin{equation*} c_1 y_1(x) + ...+ c_n y_n(x) \not= 0 \end{equation*}

であるとき,これらの関数 y_1(x), ..., y_n(x) は,互いに線形独立(linearly independent)または1次独立であるという.

n 個の関数に対する定義 2-2 において n=2c:=-c_1/c_2 などとすれば,これは定義 2-1 に帰着する.

関数の線形独立の証明とロンスキアン(ロンスキー行列式)

2019年6月13日

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