指数分布の定義,確率密度関数や累積分布関数のグラフの概形,期待値や分散,モーメント母関数,特性関数,キュムラント母関数について説明します.
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指数分布の定義
指数分布(exponential distribution)は,1つのパラメータ によって一意に定まる,連続確率分布(continuous probability distribution)の一種である.
(1)
で与えられるとき,が従う確率分布を,パラメータの指数分布(exponential distribution)という.
(2)
などと略記する.
指数分布の確率質量関数とそのグラフ
定義(1)に示した通り,指数分布の確率密度関数 は,次式である.
指数分布の確率密度関数(1)グラフの概形を以下に示す.
指数分布の累積分布関数とそのグラフ
一般に,連続確率変数 の累積分布関数(cumulative distribution function; CDF) は, の値が 以下である確率を与える関数であり,確率密度関数 に対して
(3)
の関係にある.
式(1)および式(3)より,指数分布の累積分布関数 は次式のようになる.
(4)
指数分布の累積分布関数(4)のグラフの概形を以下に示す.
指数分布の累積分布関数を求めるための計算の詳細については,下記の関連ページを参照のこと.
指数分布の期待値と分散
指数確率変数の期待値(expected value),分散(variance),標準偏差(standard deviation)は,それぞれ
(5)
(6)
(7)
となる.
期待値および分散を求めるための計算の詳細については,下記の関連ページを参照のこと.
指数分布の積率母関数(モーメント母関数)
指数分布 に従う確率変数の積率母関数(moment generating function)は,次式で表される関数 である.
(8)
式(8)は,指数分布の確率密度関数(1)の逆ラプラス変換によって得られる.
指数分布の特性関数
指数分布 に従う確率変数 の特性関数(characteristic function)は,次式で表される関数 である.
(9)
ただし,は虚数単位である.
式(9)は,指数分布の確率密度関数(1)のフーリエ逆変換によって得られる.
指数分布のキュムラント母関数
指数分布 に従う確率変数のキュムラント母関数(cumulant generating function)は,次式で表される関数 である.
(10)
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